履きなれた靴を履いて、持ちなれた鞄を肩にかける。 家の玄関を出たら、陽射しが暖かくて。 いつもならきっと恥ずかしくなって赤面しちゃうようなことを、急に自然体でしたくなった。 おもいっきり空に両手を延ばしてみる。 まっすぐ空を見つめてみる。 眩しくて、反らしてしまいそうになったけど。 まっすぐ見つめることができた気がする。 あたしの瞳が、あの人みたいに澄んでいることはないと知りながら。 なんだか『いつも』と違う自分が新鮮で、どこか寂しい。 あたしは、コンビニ目指して歩いた。