「おい、」 夢うつつの中に、彼の声が響く。 気付いたら リビングのソファーで寝てしまっていた。 「……待っとったん?」 まだ覚醒しきらない頭でも、 抱き起こされたことが分かった。 いつもより強い、彼の香水の香り。 ―…証拠隠し…? シャンプーの匂いさせてくるよりマシだけど。 「ベッド行く?」 慣れた彼の香りに、酷く安心する。