風邪を引いてから数日、熱は下がり
少しだけ、仲も深まり、体も元気に
なった。明日からは、また学校に
行かなくちゃいけないのがなんだか
憂鬱になった。それでも学校だけは
必ず行かなくちゃと思い嫌々だけど
行く予定。
そんな今は、湊と桐と三人でご飯を
食べている。
「そういえば、鈴の学校ってどこ?」
「・・・なんで?」
「気になったから?」
「光陽(こうよう)高等だけど?」
「えっ。」
「ん?」
「頭めちゃいいじゃん。」
「だよな。」
「湊は、知ってたのかよ。」
「うん。」
「風邪引いたときに言ったの。学校に
連絡入れてもらったから。」
「ふーん。」
「???」
夜の食卓は、おかずが多くて好き。
だから、紛らわせることができる。
小さな不安が押し寄せては心を掻き乱す。
そんな心情を悟られないように平然を
装った。