7時を過ぎた頃

「春妃、ヒロ来たわよ~」

母の能天気な声がした。



私は風呂上がり
ドライヤーもかけずに
真っ白なネグリジェを着た。


部屋の中は新しい曲を書こうとして
うかばない白い紙が
散乱していた。



ヒロと撮ったPVを出せば3カ月は
なんとかなる・・・・
もう私の頭の中に
詩をうかばせるのも難しい・・・


このPVを出したら
全てが終わってしまうような
そんな気がしてならなかった。


頭の中も
ココロの中も

もう自分ではどうもこうも
収集がつかない・・・・・



転がる方向へ
加速していくしか・・・・
もうないのかもしれない・・・・