ヒロに抱きしめられた
ココロと体の火照りが消えない


私はまっすぐ理輝のところに向かった。



裏側の大木から登って
塀の上に座って
ちょっと高いけど
そこから飛び降りた。



すりむいた膝から血が出ていた。


「私、何してんだろ・・・・」
情けなくて笑った。


理輝はもう眠っている。
携帯に電話をかけた。


「もし…もし……」
寝ぼけた声の理輝……


理輝は全てヒロの生きうつしだと
両親が感心するほど
ヒロだった。


今の理輝は中学生のヒロ

私はもう理輝を理輝として
見てはいられなくなっていた。

さっきまで話していたヒロの声と
理輝の声が重なって
余計に興奮してきた。