理輝に聞いたスケジュールでは
もうホテルに戻っている時間

私はそばに来てるから
会ってほしいとメールした。


ホテルの裏側に車をとめて
待っていた。
しばらくして
慌てた様子でヒロが出てきた。



私は待ちきれなくて
車を飛び出した。



「ヒロおじさま、ごめんなさい。
突然来ておどろいたでしょ?」
私は、深々と頭をさげた。


「どうしたんだい?
驚いたよ。」
本当に驚いている。


「ごめんなさい。」


「いいよ、座って。
何かあったのかな?」
花壇の横のベンチに私を座らせた。



「いえ・・・とうとう歌手に・・・
夢がかなうと思ったら
落ち着かないの。
私の歌が聞いてみたら
みんなの心に響かなかったらとか
ずっと夢で見るの。
絶望的な夢ばっかり・・・・・」



「そうか、いやそうだろう。
きんちょうするよな。」



「怖いの・・・・
夢がかなうのか
壊れるのか・・・・」

それも本当・・・・・
だけどね・・・・
会いたかったの・・・・・・
心配してくれるとヒロは優しいから……