ああ、そういえば……






あたしはふと思い出して、バッグに入ってるDVDに触れた。






ココの帰りに朋歌の家に寄って返そうと思っていたあのアダルトDVDを。





朋歌夜は出掛けるって言ってたし、怜二の家に行っちゃったら渡せないな……







………どうしよ……






その時、あたしの中にある名案が浮かんだ。






……そうよ!
何も手渡ししなくてもいいんじゃんっ!





怜二の家の帰りに、朋歌ん家の“ポスト”にコレを入れてやればいいのよ!






そんでおばさんに先に見つけられてこっぴどく怒られればいいんだわっ!






これぞまさしくエロ師匠嫁にお灸を据えるのに相応しい罰かも!!






ふっふっふっ…
我ながらいいこと思い付いちゃった……






待ってなさい、朋歌!
人を弄んだ罰、しかとその身に受ければいいわっ!!






いつの間にかあたしは、おばさんに詰め寄られて真っ青になってる朋歌を思い浮かべて、





…グへッ…グへッ……




「グヘヘヘヘッ……」






不気味な笑いを漏らしていたようで、






「………キモ…」






顔を引き攣らせて横に立つ怜二にまったく気づいていなかった。






………ぬをっ!?






`