「あう……あう……
どうしよう……
あたし絶対死ぬじゃん……」
泳げないあたしは、きっと冷たいプールで凍死か溺死するんだ。
なんて短い人生だっんだろう……
というより、めちゃくちゃ切ない?虚しい?最期じゃん……
「やっぱりヤだよ〜〜
“女子高生 学校のプールで溺れ死に”なんて新聞に写真載るの〜〜」
「現場がオンボロなプールじゃないだけいいじゃないの?
“出来立てホヤホヤのプールで”って補足されるよ、きっと…」
可笑しそうに肩を震わせながら、真っ青になってるあたしの顔を覗き込んでくる朋歌。
そういう問題!?
慰めるポイントがかなりズレてると思うんですけど?
今や涙を浮かべて、ウケる〜なんて人の肩を叩いてる朋歌を見て、あたしは確信した。
もう絶対にこの女は、親友じゃない!と。
いいもん!いいもん!
こうなったら……
「もう絶対に授業ボイコットするから!」
あたしが呟いた途端、ぴたりと笑うのを止めた朋歌は、代わりに片眉を上げてにらんでくる。
「アンタが勝手にそうすんのは別にいいけどさ、言っとくけど、来年また1年生をやり直しになるよ」
「えっ!?マジ!?」
「そりゃそうでしょ。
そうならないために補講するんだから……
どっちがイヤか、しっかり考えなさい」
そんなバカな!?
留年か……
生死を掛けて寒中水泳をするか……
どっちがイヤって、
そんなのどっちもイヤなんですけどーー!!
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