【続】ギャップ的恋愛論






そう、あたしは俗に言うカナヅチってやつで。




それも半端なく、超ド級のひどさ。






クロールってなに?
どころじゃないんだって。





バタ足?息継ぎ?水に浮く!?




ありえな〜い!!





このぐらいのレベル。





確かに、今年の夏は、超・超・超ラッキーなことに、ウチの学校では水泳の授業がなかった。





「でもでもっ ちゃんと理由がっ……! 」



「まあね……、だから学校側も仕方なくって教育委員会に掛け合ったみたいだけど、ニュースによれば却下されたみたいね」



「却下……」





ウチの学校、元から水泳の授業がないわけじゃない。




今年は特別。





その理由はいたって単純で


改修工事中で学校にプールが無かったから。





というより、担当していた建設会社の突然の倒産で、夏までに工事が間に合わなかったからなんだ。






「それで……どうなるの……?」





まさか、この寒空の下、2ヶ月前に出来上がったピカピカのプールで寒中水泳とかじゃないよね……?





そんなの自殺行為だって!





恐る恐る声を震わせながら尋ねたあたしの言葉を聞いて、ニタァと不敵な笑みを浮かべた朋歌は、非情にも冷血な言葉を告げた。





「1月に補講授業するらしいよ」






ガーーーン





そんなぁぁぁ!?!






最悪だぁぁぁあ!!!








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