ここがオシャレな店内であることも忘れて、カウンターで一人赤くなったり青くなってるあたしは、さぞや可笑しな客だろうと思う。





でもでも!





そんなこと気にしてらんないって。





やー!やー!
怜二と密室なんて、あたし、耐えられるかな!?
(↑だから何が?)






興奮のあまり倒れちゃったらどうしよう!?
(↑どんだけ?)






………って!




ちょ、ちょっと待って……





“初お招き”に散々悶えていたあたしは、あることを思い出して、はたと動きを止めた。






この状況って……まさしく“アレ”だよね……?






それは一昨日に朋歌に言われたひと言だったんだけれど。






『もし神木の家に誘われるようなことがあったら、その時はこういう風にガッツリ食べられることを覚悟しなさいよ』






その言葉とともに甦ってくるのは、朋歌のニヒヒと笑ういやらしい笑みと、ウチのテレビに映し出されたドえらい映像で。






どわ〜〜〜!!!





マジでヤバイって〜!!







あたしは軽い目眩を覚えてカウンターに突っ伏した。






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