ガン−−





ガン−−






授業中、朋歌からの無言のキック攻撃にひたすら身を縮こませて耐えた。




最近の朋歌は、以前にも増して凶暴化していると思う。





自慢のストレートロングの髪が、メビウスの蛇のように見えるぐらい。





キーンコーンカーン−-…





鳴り響いたチャイムに、英語教師がのらりくらりと出て行く中、早速あたしは朋歌によって捕らえられた。





「で?」





たったひと言なのに、凄い威力。





「ええっと…… 怜二はホストにはならないって」



「はっ??」



「だから… 怜二はホストになる気はないんだって。
でね、あたしに嫉妬してくれてるんだってぇ」





言いながら、再び顔の筋肉がフニャリと緩んでしまう。




ああ、愛されてるっていいわ〜♪





「ちょっと!!」



「グエッ!?」






さっきの会話を思い出してニヤニヤしているあたしの胸倉を掴んで、





「アンタ、バカじゃないの!」





容赦なくグラグラ揺らす凶暴朋歌。




ぐ、ぐるじい〜〜!





「そんな惚気話、誰も聞いちゃいないわよっ!
どうなったのよ!プールはっ!!」





プール?



プール……プ……



………あ、あ、ああーー!!!





「忘れてた〜〜〜!!!」






その後、あたしがさらに酷い目に遭ったのは、言うまでもない話。





この女を誰か檻に閉じ込めて下さい〜〜!






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