「もう怒ってないからこっち向け。じゃないと………こうだぞ」



「……? ひゃっ ひゃははははっ!」






無防備な脇を人差し指でツンツン突いてやると、猫は身をよじらせて大爆笑。






「やっ… ひゃはっ… 止めてっ…てばっ…」






涙目になって俺を見上げた乙葉は、コタツから抜け出そうと必死に暴れている。





「俺が怒ってないってわかったか?」



「わかったっ……わかったからっ…止めっ…!ひゃはははっ」






コイツは俺が基本Sだってまだ気づいてないらしい。





こんな楽しいイジメ、この俺が簡単に止めるわけねぇだろ?






「じゃあ、ついでにその手の理由も言え」






俺がさらに腰にまで手を伸ばすと、






「にゃはははっ… 言うっ、言いますっ……!!」






もうコタツから体半分出てる猫は、プルプル震えながら俯せで悶え始めた。






その姿は、ミニスカートがぐしゃぐしゃにめくれ上がっていて、よくよく考えたらかなり官能的で。





………これ以上は俺がやばいな……






その様子に俺が一瞬怯んだ隙をついて、






「怜二のために料理の練習してたのっ!」






そう叫んだ乙葉は、見事俺の手中から抜け出したんだけれど。






「……あっ!」





何かに足を取られて、再びぐにゃりと倒れ込んだ。






「大丈夫か!」



「……いたたた…」








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