「何って、政府からの返信だ」
「こんな暗号、俺は知らないぞ。俺が送ったのはこれだ」
そう言うと、相田は胸ポケットから出した手帳を開き川口に見せた。
「邪馬台国、軍事予算追加計上、軍港に、未確認の、軍事施設あり。なんだこの簡単な暗号は。見つかったら一発で解読されるじゃないか」
「そんなの知るか。これ使えって命令されたんだから。しかし、一日で返答が来たと言うのも不自然だし、もしかしたらすでに邪馬台国に見破られているんじゃあるまいな」
「それは無いだろう。ばれているんだとしたら、今頃俺もお前もこうしてはいられまい。だとしてもこの返信の速さはおかしいな。お前達以外のエージェントがこちらに送り込まれているんじゃないのか」
「まさか!いや、大使のお前にすら知らされていなかったんだ。俺だってこの計画の全貌を知っているとは言えないのかもな。しかし、せめて共通暗号で指示されないと、これじゃ動きようがない。マヨネーズちゃんって何だ?川口、分かるか?」
「俺に分かるわけないだろう。・・・で、これからどうするんだ?」