「どれどれ・・・なんだよ、暗号文じゃないか。誰だかわからないが、これは俺に対する挑戦だな!よし、俺もいっちょお返事をかいてやろう。オルトリンデ、うちまでついて来い!」
「ポーッ!」
フィガロは自宅にむかって走り出した。オルトリンデが飛んで後を追う。フィガロは100メートルほど走って、突然うずくまり、激しく嘔吐した。
「ハシシの後に走ったら胃液までほとばしったぜ。しっぱいしっぱい」
フィガロはよろよろと立ち上がり、拳で自分の頭をコツンと叩いた。オルトリンデが彼の肩にとまり「ポッポー」と鳴く。
「おいおい、ポッポーとか言うなよ。お前にそんなこと言われたらマジへこむぜ。さて、慌ててもしょうがない。ゆっくり帰るか」
フィガロはこんどはのんびり、鼻歌を歌いながら歩き出した。オルトリンデは今度は飛び立とうとせず、彼の肩に揺られながら時折「ポッポー」と鳴くのだった。