学校は今では有り得ない事だろうが、携帯の持ち込み、そして使用は学校の規則で禁止されていた。
しかし携帯の普及は進み、皆携帯を持っていた。
先生に知られないように隠れて使用するようにしていた。
そんな私も母に携帯を購入してもらい持っていた。
私の携帯番号とメールアドレスを知るのは、両親、そして姉。
学校では、あずさと愛子だけだった。
私の読書のペースは、さらにも増していた。
ロッカーの中は本でいっぱいになり、図書館に入り浸っていることも多々あった。
周りが漫画や雑誌を読んでいるのに私はひたすら本を溺愛した。
ある日の昼、あずさと愛子に連れられ屋上にきた。
風が心地良く、気持ちよく昼を食べる生徒が数人いるだけだった。
何か物を入れる倉庫、そしてどこにでもあるような青いベンチ。
地面は人口の芝が敷かれていた。
「蒼、こういうとこ好きでしょ?静かだし本読めるでしょ?」
「教室より絶対いいよ。ありがとう。」
あずさと愛子が嬉しそうに笑ってお弁当を食べている。
私はパックのお茶片手に、読書に耽る。
二人がおしゃべりをしている、昨日のテレビがどうとか。
楽しそうに話している二人を見ていると私は穏やかな気分になった。
そんな中、突然私の携帯がスカートのポケットで激しく揺れた。
慌てて携帯を引っ張り出す。
「どうしたの?誰から?」
それは知らない番号からの電話だった。
私はとっさに、携帯の通話ボタンを押していた。
サイコロが転がって止まったのだ。
「通話ボタンを押す」という目で。
しかし携帯の普及は進み、皆携帯を持っていた。
先生に知られないように隠れて使用するようにしていた。
そんな私も母に携帯を購入してもらい持っていた。
私の携帯番号とメールアドレスを知るのは、両親、そして姉。
学校では、あずさと愛子だけだった。
私の読書のペースは、さらにも増していた。
ロッカーの中は本でいっぱいになり、図書館に入り浸っていることも多々あった。
周りが漫画や雑誌を読んでいるのに私はひたすら本を溺愛した。
ある日の昼、あずさと愛子に連れられ屋上にきた。
風が心地良く、気持ちよく昼を食べる生徒が数人いるだけだった。
何か物を入れる倉庫、そしてどこにでもあるような青いベンチ。
地面は人口の芝が敷かれていた。
「蒼、こういうとこ好きでしょ?静かだし本読めるでしょ?」
「教室より絶対いいよ。ありがとう。」
あずさと愛子が嬉しそうに笑ってお弁当を食べている。
私はパックのお茶片手に、読書に耽る。
二人がおしゃべりをしている、昨日のテレビがどうとか。
楽しそうに話している二人を見ていると私は穏やかな気分になった。
そんな中、突然私の携帯がスカートのポケットで激しく揺れた。
慌てて携帯を引っ張り出す。
「どうしたの?誰から?」
それは知らない番号からの電話だった。
私はとっさに、携帯の通話ボタンを押していた。
サイコロが転がって止まったのだ。
「通話ボタンを押す」という目で。