何か訳があるのは確かで、何か目的があるだろうと、そう思いながらも、俺は敢えて問い詰めなかった。



それは、単にユリが俺の好みだったりするという下心が理由かもしれない。



何故か惹かれた。

声や表情が、懐かしくもあり新鮮さも感じさせる妖艶な光を放っていたからだ。

男心をくすぐる撫で声なのに、どこかぶっきらぼうな話し方。

大きな瞳に筋の通った小さな鼻が印象的で、笑うとその辺の男なんてイチコロな顔を持って、ほとんどが無表情。


もう少し、ユリの事が知りたかった。




ユリなら、何か知ってるのかもしれない。そう思った。




ユリは、何を忘れてしまい、何を思い出そうとしてるのか…




この3ヶ月様々な事を考えながら、ユリと生活を送った。