「――…それが何か?」


キョトン、って顔で首を傾げる社長さん、こと岬さん。




――しまった。
この人、私のこと

男だと思ってるんだった‥‥!




お父さんが隣の席で、
ハァとため息をついて

「なるほどな‥」

とつぶやいた。




「あのなぁ‥‥
非常に言いづらいんだけどな。


うちの珠季は、









女の子なんだよ‥‥」



「――‥‥‥はっ?」


早くも本日二度目となる岬さんのキョトン顔。



その顔があまりにもキレーに間抜けだから
(すごい失礼だけど)



「紛らわしくてすいません…」



‥思わず謝ってしまった。