秘密と生きる君




担任に言われた通り、俺はアキの教科書を一緒に見ながら授業を受けた。
真面目に授業を受けているのは俺とアキくらいだった。

他の奴等は、今だに騒いだりしている。
とても耳障りだ。
この状況の中で机に伏せて寝ている奴もそこそこ居る。

よく寝られるな……。
どんだけ眠いんだよ。俺も寝たい。眠いが、寝る場所には適してないから寝れない……。
つらいな……。



眠い眠いと考えていたその時、



「今日の放課後遊びに行かない?」



隣に居るアキが話し掛けてきた。



「いいぜ。どっかいい場所ある?」

「んー。俺はどこかへ行くよりも、その辺をぶらぶらするのが好きなんだよね〜」



それってただの散歩だよな……?
アキは散歩が好きなのかな。
¨遊びに行く¨とは少し違う気がする……。



「ただ歩いてるだけとかつまんなくないか?」

「一人ならつまんないけど、二人なら楽しいよ!」



アキのニコニコ笑顔が炸裂。



「じゃあ、今日は歩くか」

「やったぁ〜!」



やばい、俺はこの笑顔に少し弱い気がする……。

なんだろうなぁ。
やっぱ癒し系なんだろうなぁ。