君に溺死


一分、一秒がこんなにも早く感じるのはきっと。君と一緒に居るからなんだろうね。



「…落ち着いた?」



泣きすぎて咳き込んでいためーちゃんに、温かい紅茶をいれた。もう腕の中にめーちゃんは居ないけれど。美味しそうに僕のいれた紅茶を飲むめーちゃんを見るだけで、こっちまで温かい気持ちになれた。

めーちゃんは不思議な子。一緒に居るだけで僕の心は充たされていく。



「ハルカさんは、優しすぎます…、」

「…えっ?」



ティーカップをカチャリ、と置いためーちゃんは、真っ直ぐ僕を見つめてそう言った。

優しい、だなんて。初めて言われた僕は驚いた。一番似合わないであろう、その言葉。なんだか気恥ずかしかった。

それはめーちゃんにだけだよ、と思ったけれど。