あたしは携帯を持ったまま、部屋に戻った

ベッドに戻ると、あたしは目覚ましをかけて枕の下に携帯を入れた

「ミズ?」

レンが重たそうな瞼を持ち上げた

「あ…起こしちゃった。ごめんね。トイレに行ってきたの」

「…ん。ミズの携帯に立宮から電話がかかってくる夢を見た。もし、かかってきても電話に出なくていいからな。無視しろ。あんな奴の話に耳を傾けるな」

「え…あ、うん」

そんなことをしたら、レンに迷惑がかかっちゃう

「明日は、一緒に学校に行くぞ」

「うん」

「ん、なら良し」

レンは満足したのか

瞼を下ろすと、また寝息をたてはじめた

あたしは首まで布団をかけると、カーテンを見つめた

あたしのせいで、レンに辛い思いをさせたくないよ

あたしは中学からずっと苛められてきてて、少しくらいなら平気だし…我慢できる

レンはずっと人気者できたんだよ

それが苛めの対象になっちゃうなんて、嫌だよ

レンの辛そうにしている姿なんて見たくないよ

あたしなら平気だよ、レン

だから明日は一緒に登校できそうにないや、ごめんね

あたしはレンの腕に絡みつけると、二の腕に口づけをした

好きだよ、レン