『契約彼女』

「待ってね。

おかえりなさい。

寒かったでしょう?」


「うん、でもタクシーだったから

寒くなかったよ。」

ふわり腕が背中を包み込む。


微かなタバコとお酒の匂い。

「お疲れ様。

上着脱いでゆっくり座ろう?

今、温かいお茶入れるから。」

あたしもゆったりと抱きしめる。