「よく頑張ったやん。」 先輩が見えなくなるまで見送ったあたしが部室に戻ると、瑛司が待ってくれていた。 というより、出てこれなかったと言うべきか…。 『盗み聴きなんて、変態のすることなんだよ。』 「あ? 変態で何があかんのや。 男はみんな変態やねん!」 え… 子供じゃないんだから、そんなにムキにならなくても しかも 変態って開き直ってるし… 『ごめんね。 今の冗談だから、ね…?』 あたしは瑛司の腕の中。 なんでこーなるの!? 2度目とはいえ、慣れないことにやっぱりあたしはパニック。