Secret Heart




「で、今度は何があったん?」




あたしが元気ないの
気づいてくれてたんだ…



やっぱり瑛司は、あたしの目線に合わせて話しかけてくれる。


それがいつも、スゴく安心出来るから話しやすい。






『先輩がね、元気ないの…。』



ただそれだけで
毎日の練習で疲れてるだけかもしれないんだけど


なぜか気になってしょうがないの。





「そんなん簡単な話やんか。」



『へ?』




即答での瑛司の返事は意外なものだった。




「本人に聞いたらええねん。」



さらっと言ってのける瑛司に、あたしは呆然。



確かに、瑛司の言ってることは正しいけど。




『だって…!
なんて言えばいいのよ。』



「それは自分で考えなあかんわ。」




は?


ここまできてそれはないんじゃない?



教えてくれてもいいじゃん…




ちょっと無責任にも聞こえる瑛司の言葉だけど、



頑張るのはあたしだよね。





『うぅ~。
…頑張ってみる。」