「は?
どこに女の子がおるんですか?俺には見えへんなぁ。」
カチーンッ!
立ち上がって、上からバカにしたように見下す瑛司の態度が頭にきた。
『目の前にいるじゃん!
目悪いんじゃないの?』
見えないといった様子でキョロキョロと辺りを見渡す瑛司に、思いっきり近付いてやった。
「きゃー、陽菜ったら意外と大胆やなぁ。」
そう言ってオカマみたいにしゃべる瑛司に本気で腹が立ってきたその時
「あんた達いい加減にしな!
もう部活の時間30分も過ぎてるよ。」
それまで高みの見物をしていた凛ちゃんが口を開いた。
負けじと睨み合っていた2人だが、凛ちゃんのその迫力にあっさりと負けて、渋々荷物をまとめた。
『「すみませんでした…。」』
