「あんたまた妄想してんじゃないでしょうね?」
あら、いけないいけない。
あたしとしたことが、また妄想しちゃった。
ニタニタと笑うあたしを、変なものでも見るかのような目で見る凛ちゃんを、キッとひと睨みする。
『妄想するくらいいいじゃん。タダなんだから。』
「もうすでに陽菜の特技みたいなもんだしね。」
なーんかバカにされてる感じがするけど
全くその通りだから反論出来ません…。
だってあたし
暇さえあれば妄想してるし。
「何の話してたん?」
その声に振り返ると、先に部活に行ったはずの瑛司の姿が。
『なんでいんの?』
