次の日。


昨日、ハルが帰ってから一人でいっぱい泣いた。


悲しかったから。


ハルの中の『たった一人の女』はアタシじゃないって思ったから。


アタシの知らないどこか遠くに、『その人』はいるんだね。


どっちにしろ、ハルは今日からいない。


「あ~まぶた重いっ」


顔を洗って、ケータイを開く。


「あっ」