アタシは泣きながら、ハルの細く白い手に指輪をつける。 アタシと同じ、左手の薬指に。 その手にはもう温もりはなくて…ただ力なくアタシに掴まれているだけだった。 この手にアタシは何回抱かれた? この手にアタシは何回愛された? ……もう二度とこの手に愛されることはないんだね。 冷たすぎるハルの手が、それを証明していた。