ペアリングに愛をこめて


暗く重い沈黙がながれる車内。



涙はおさまったけど、アタシの頭の中はハルでいっぱいで。



つい呟いてしまった、愛しい人の名前。






「ハル・・・」






静かな空間に、アタシの声がやけに響いた。



アタシの声に反応して拓哉さんも口を開く。






「理世ちゃん・・・ハルのこと、好き・・・なんだよね?」






悲しそうにほほ笑む拓哉さん。



改めて言われると恥ずかしい・・・



けど・・・



「わかんないんです」



「は?」