約束を交わした1週間後。

私達の未来は途切れた。

和也が、大手レコード会社のオーディション合格通知を手にした瞬間に。


私は何も知らされなかった。


さよならの言葉もなく、和也は学校を辞めて東京へ引っ越して行った。


何度も携帯に電話やメールをした。

おめでとうって言わせて欲しかった。

和也の声を聞きたかった。

でも、数日で携帯は解約された。

こうして和也は私の未来から姿を消した。

私の指に約束だけを残して。