和也は私に内緒でアルバイトをして、クリスマスプレゼントをくれた。

ハートが二つ重なるようになったデザインの指輪だった。

―――今はこんなだけど、もっといい指輪買ってやるから。その時には結婚しような。

私は嬉しくて涙が止まらなかった。


でも、結婚なんて簡単に口に出せるほど私達は幼過ぎたんだね。


まだ見えない未来の約束。


そんな確信のないものなんて、簡単に壊れてしまうんだよ。