こんな亜由美をまた見れて良かったな。

慶太も満足そうにしている。
きっと優奈も喜んでくれるだろう。

亜由美が電話をしている間、手持ちぶさたに窓の外を見れば、雨雲の切れ間から太陽が顔を出していた。

夏はもうすぐそこまで来ている。

もっと暑くなったら皆を集めて庭でバーベキューをしよう。

あの時出来なかったクリスマスパーティの代わりに。

――ね、慶太。楽しくなりそうだよね。

私は心の中で話し掛けた。

――うん。そうだね。これからもっといい日がやってくるよ。


その時、私にははっきりと慶太の声が聞こえていた。


その声はどことなく、和也の声に似ているような気がした。