「楽しみだね!……あ、コーヒーおかわりいる?」

亜由美のカップはもう空っぽだった。

「あ、どうしようかな……」

亜由美がピンクのラインストーンで縁取られた腕時計を見ると、タイミングよく携帯の着信音が鳴った。


「ちょっとごめんね。」

亜由美はそう言って、通話ボタンを押した。

「もしもーし!あ、ごめんね。友達に会って……うん……うん、いいよ!」

多分彼氏だろう。
亜由美の幸せそうな顔を見れば分かる。