亜由美は私の言葉にうなずくと、

「ありがとうね、凛。亜由美、信じてみる。」
と、言った。

「うん。大丈夫だからね。ほら、優奈が待ってるよ!話があるってさ。」

私は亜由美の腕をつかんで立たせると、亜由美の手を引いた。

「……優奈、落ち込んでた?」

亜由美が私の背中にぴったりくっついてそう言う。

「ううん。なんか、最初はそう見えたけど。落ち込むタイプじゃないみたい!」
私が笑って答えると、

「あの子、やっぱ掴めないや。」

と、亜由美も笑った。

そして、マフィンを見つけると

「やばい!亜由美、これ超好き!!!」

と、いつもの調子で言った。

でも、繋いでいる亜由美の手はまだ少し震えていた。