先輩はサラサラした砂浜に腰を下ろして、突っ立ったままのあたしをチョイチョイと手招きする。 「…おいで、俺の隣。」 「あの…」 「…いや?」 困ったように聞かれ、仕方なく… 「いや、じゃないです。」 「なら、宜しい。」 先輩はニコニコして、座るあたしを確認してから呟くように話し始めた。 「ここ、来たコトある?」 「へ……?」