Ⅰ.二日間の彼女



先輩はサラサラした砂浜に腰を下ろして、突っ立ったままのあたしをチョイチョイと手招きする。




「…おいで、俺の隣。」


「あの…」



「…いや?」





困ったように聞かれ、仕方なく…



「いや、じゃないです。」


「なら、宜しい。」





先輩はニコニコして、座るあたしを確認してから呟くように話し始めた。








「ここ、来たコトある?」


「へ……?」