Ⅰ.二日間の彼女



ただいまの季節、秋。


もう、すっかり黄色いお月様が顔を出している。



いつの間にか、康介は胡王先輩と高梨先輩とで帰っていた。




あたしは片付けをしていて、気付いたら暗くて。





カチャン、と鍵が上がる音がするのと同時に……




「…送るよ。」





柳沢先輩の声が聞こえた。