「で――、何でわかったの?」 「何が」 公園のベンチで缶コーヒーを飲みながら聞く。 思った以上に人も居なくて、静けさが漂う。 「心が読めるなんて、寒いことは言わないでね」 「何だよ…わかってんじゃねぇか」 嬉しそうに微笑む彼は、かっこいい。 …ってそうじゃなくて! 「わかりやすいんだよ、雫は」 私が拗ねたのを知ってか知らずか、明は言った。 わかりやすいなんて…。 それだけ?もう…明の馬鹿。 「姫様、お気持ちを鎮めてくださいな」 「別に、怒ってない」