1人、部屋に残った私は、考えを巡らせていたが、外で誰かの足音が聞こえ、部屋の外へ出た。




カツカツ



確かに、足音だけは聞こえる。
しかし、姿は見えない。






――すると…曲がり角の方に影が出来ていた。
あそこだ!





出来るだけ足音を立てずに、急いでその影を追う。
一体、誰だろう?










焦る気持ちが、集中を欠かせた。
つい、走り出してしまった私に気付いた影は、姿を消した。
足音と共に。





ともかく、手当たり次第に扉を開けるが誰も居ない。
窓も、人が出られるだけの大きさではない。
一体、どこへ消えたんだろう。
そして、その影は誰何だろうか。