それから、辿り着いた其処は森の奥にある城だった。
真っ白な外壁に、スカイブルーの屋根。
シンデレラ城を思わせる外観に、今何故此処に居るのか分からなくなりそうだ。
「何か、メルヘンチックね」
「中は、忍者屋敷かもしれないけど」
「あら、雫ちゃんってそういう趣味あった?」
「私だって、メルヘンで平和な城であることを、祈ってますけどね」
苦笑を漏らし、ため息をついた。
そう、悪夢であるならそれでいいのだ。
早く目覚めてしまえばいいのだから。
ただ…そんなにうまくいく訳もない。
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