「やはり、そうなりますよね…」 私は、少し安心した。 あれが本当の兄の姿ではなくて。 ただ疑問は、深まるばかりだった。 「証拠はまだ無いからさ、元気出して?」 宏美さんは、私に言った。 小さく頷いて、ふと思い出したことがあった。 「あの、皆さんの見解でいいんですけど、催眠で殺人は可能ですか?」 「「「え?」」」 3人とも、ポカンと口をあけた。 確かに、催眠で殺人なんて普通は、思わない。 「え…でもさ、催眠とはいえ自分が望まないことは、出来ないわよ」