「とにかく、宏美さんと葵さんと話をしよう」 「ああ…」 明の残念そうな表情に、罪悪感が生まれた。 私も彼も今日という1日くらいは、事件のことも考えたくなかったから。 「今度、またデートしようね」 私は、決めたよ。 明の傍にずっと居るって。 何があっても、貴方を信じるよ。 「もちろん」 明はニコリと笑った。 彼の明るさに、私は助けられた瞬間だった。 宏美さん、葵さんと合流した私達は、今までのことを話した。 そして誰もが思ったみたい。 ――兄が怪しい と。