そっと抱き寄せられたことも、此処が公園だってことも気にならなかった。 ただ、自分が明に惹かれ始めているのだと、改めて思い知らされた。 やっぱり幸せなんて、人それぞれだよね。 それから、色々な話をした。 何だかんだで、こんなに長く話をしたのは、初めてかもしれない。 初デートは、忘れられないものとなった。 ――しかし、それが全て楽しいものでは無かった。 いや、楽しいことすらも夢だったのかもしれない。