〜深愛〜届かぬ手紙〜

pm10:00を過ぎた頃…




『じゃあ…、
そろそろ行くわ』


小西が言うと
お母さんは一瞬、寂しげな顔をした様に見えたが、
すぐに優しい笑みを返した。



『イヴだもんね
リナちゃん今日は来てくれて、ありがとう
タケルも
お母さん、今日…楽しかったぁ〜。最高のクリスマスプレゼントだっ』



『おぉ』


小西は少し照れながら玄関のへ向かった。



『また、
遊びに来てもいぃですか?』



『もちろぉん』




お母さんは玄関先で靴を履く小西に言った。

『タケル、寒いから、先に車のエンジンかけといで』


『あぁ。』



そう言って小西が先に家を出た。


私も玄関へ向かい靴を履き終え振り向くと、

お母さんは私の肩に手を置いて言った。


『ずっと、あの子のそばにいてあげてね…。』



…お母さん?…