〜深愛〜届かぬ手紙〜

お母さんの作った
グラタンは
どこか…懐かしい様な
優しい味がした


きっと、
お母さんの愛情が
こもってるからだね




お母さんは
私達が食べるのを
ずっと見ていた。



にっこり…
微笑みながら…



『お母さんは、
食べないんですかぁ』


私の問いに
お母さんは答えた。



『あなた達見てると、
なんだか胸がいっぱいになる』



『…えっ』



すかさず小西がクチを開いた


『母さん…ケーキ
ケーキねぇ〜じゃん』


ん…?


『あっ、ケーキ
そうそう二人が来てからと思って冷蔵庫に…』


お母さんは
そう言うと慌てて席を立ち冷蔵庫へと向かった。




…何?
今の

明らかに様子が
おかしい二人…




小西を見るも、
わざとらしくグラタンをかき込んで1度も目を合わせてはくれない…。