〜深愛〜届かぬ手紙〜

あれ?
確か…前に小西、
6歳離れたお兄ちゃんがいるって…。


結婚して奥さんと
お母さんの三人で住んでるって…。



『さぁ、好きなの食べてタケルもっ、グラタン冷めちゃうからぁ』

お母さんは
何だか楽しそう

そんなに
私に会うのを楽しみにしてくれてたなんて…


胸がいっぱいだった。



『兄貴、いつ帰るって』


『ホントはねぇ、夕飯までに帰るって言ってたんだけど、たまに二人で出かけるんだから、ゆっくりしてくればぁ〜って今日は遅くなるんじゃない?』


『そっか。』



私は焼きたてのグラタンを一口食べた。



『おいしぃ』



『本当
よかったぁ〜
それねぇ、タケルの大好物』




自慢げな顔をする小西。


『最高のディナーって言ったっしょ』



『うん』