「…一人の男を愛し抜いて、死ぬまでそれを貫く。お前はそのためなら、神にも逆らう女だ」
「…カミー…んっ…」
どうしてそんなこと、言えるの?
自信たっぷりのカミーユに、わたしは否定してやりたかったけど、それも彼の強引な唇に奪われてしまう。
まるで、その“一人の男”が自分だとでも言うように、彼は唇を重ねた。
カミーユを愛し始めている予感がしたけど、それは、神様には知られたくない。
わたしは、ジャンヌのために生きるのだから。
一度目の時のように彼をはねのけない自分に理由を探す。
“今夜だけ、わたしは彼に買われた娼婦だ”……と―――――。