普段の美琴なら自分の感情を抑えることが出来ていた筈だが、

この男…ルークには感情を抑えることが出来なかった。



ルークを無視して歩き出すつもりが、ルークに腕を掴まれて動けない。



『放してこの変態!!!』



「俺様を変態呼ばわりは、ないだろ?傷付くなぁ~!

まあ良いや俺の部屋に連れて行く
来いよ!!」



『イヤだ!!放して!!』



ルークは嫌がる美琴を無理矢理に腕を引っ張り歩き出した。



掴まれた腕が物凄く痛い、鍛えられた腕に適う筈がない。



「ルーク総司令官何かあったのですか?」



「なんだお前か

イヤ何でもない」


突然声をかけられて少し焦ったルーク。



『この変態男から助けて下さい。ジャックさん』



声を掛けてきたのはブルー騎士団団長のジャックだった。


「美琴様どうしたのですかこんな所で?それに変態男って総司令官のことですか?」



「変態男って言うな!!」


『本当の事じゃないですか!!!私を無理矢理部屋に連れて行こうとして、夜の相手をさせるつもりだったじゃないですか!?』


ルークはバツが悪そうに頭を掻いた。



「総司令官それは不味いですよ!?美琴様は陛下のお気に入り何ですから!!」


ジャックは、かなり焦り、ルークは信じられないという顔をしてから、急に青ざめた。



「えっ!!陛下の寵姫か?彼女リーフの女じゃないのか?彼女がリーフの名前を出すからてっきり…」


「リーフの女なら手を出すのですか?

それはそれで問題ですよ!!」


アハハハと笑って誤魔化そうとするルーク

呆れながら美琴に向き合うジャックが口を開いた。


「美琴様、総司令官の無礼をお許し下さい。」



『ジャックさんが謝る必要はないですから!!そこの変態が謝ってくれるなら許します。』