「俺も、あんな台詞を可愛い女の子から言われてみてぇ~な」
何時ものアランの嫌みは、無視した。
『アラン今日の執務はわたしが居なくても良いな!?
それから明日の予定を調整出来るか?』
「今日の予定は、昨日の内に調整したから良いけど、
明日は、午前中に会議が、有るだけだから、問題がなければ会議が終わり次第何とか出来るぞ!!」
『それで頼む。悪いな無理言って、
明日は美琴と過ごすつもりでいる
それにまだ城内に馴れてないだろうから、案内もしないとな!!』
カイルは美琴の部屋を目指して歩きだした。
カイルと別れた三人は各々の仕事に戻るため庭を後にした。
††† †††
恥ずかしさの余り一目散に駆け出した美琴は、夢中に走り回った結果、迷子になっていた。
「其処の女!!止まりなさい!!
此処は兵士達の鍛錬場だ!!
部外者は、立ち入り禁止の筈だが、何の用だ!?
ん?女、見かけない顔だな!?名は何と言う?」
(どうしょう?私の名前言っても分からないだろうし、どう説明しようか?)
「名乗れぬのか?なら拘束するまでだ!!地下牢に囚われるか、それとも俺の夜の相手をするかどっちか選べ!!」
『そ…そんな理不尽な事選ぶ訳ないじゃない!!
貴方こそ怪しい人ね!!人に名を尋ねる時は先ず自分から名乗りなさいよ!!』
(なによ!!この失礼な男は…)
「可愛い顔して気が強い女だな!?気に入ったぞ!!俺は、全ての騎士団を総轄する総司令官のルークだ!!」
『私は、訳あって此処に住むことになった美琴です。
意外ですね!?貴方みたいな人が総司令官だなんてリーフさん達が可哀想です。』
「へぇ~リーフを知っているってことはリーフの女か?
それでリーフに逢いに此処まで来たのか?
あんな優男より俺にしとけよ!?可愛いがってやるからさ!!」
(何を考えているのよ?この男は!!)
『最低!!』
