次の日。
教室に入ると、
「小林さん。おはよ。」
「小宮君、おはよう。」
「今日は、鈴木と一緒じゃないの?」
「ああ、今日は舞花から先行っててってメールきてたし。」
「ふーん。そうなんだ。」
「うん。」
「ってことは、まだ鈴木の黒髪みてないんだよな。」
「えっ、うん。まだ見てないけど。」
「そんじゃ、楽しみだな。どんなかんじんなるんだろうな。」
「そんなに気になるの?・・・・あっ、もしかして・・・・・」

「小宮く~ん。おはよー。また違うクラスで残念だよ~。」
私の会話を遮って、甘ったるいキンキン声が聞こえてきた。
「・・・ああ、戸田さんおはよう。」
「ねえねえ、小宮君。どこか塾って入ってる?」
「いや、塾はいってないけど。」
「そーなんだぁ。じゃあさ、今週の日曜日に新しくできた駅前のカフェいかない?」

さすがモテ男の爽やかイケメンズだ。
小宮君には、ファンクラブもどきがあるんだよね。すごいなぁ~、なんて関心できそう。




キーンコーンカーンコーン



チャイムが鳴り、戸田さんは自分の教室に戻っていった。

・・・・・・・・らしい。

あたしがぼおっとしている間にいなくなっていたから。



「鈴木来てないね。」
「え?・・・あっ、ホントだ。舞花どうし・・・」

ガラガラガラ





教室の前側の扉が開いて、板ちゃんが入ってきた。
・・・・その後ろから、黒髪の小さい女の子が・・・

いや、舞花が入ってきた。


「おはよー。朝のホームルームはじめるから席つけ。」