このコンテストに自体に興味があったって事。

「女って、結婚する
までが華みたいに
言われるでしょ。」

続けて真由さんが話す。

「でも、結婚すると、
○○さんの奥さん、
○○ちゃんのお母さん
って呼ばれる
じゃない。」

「そうなんですかね。」

私には、結婚の話なんてまだまだ先だから、そこまで考えた事は無かった。

「でも、結婚してから
の方が、女の磨きって
いうか、本当は輝ける
んじゃないかって
思うの。」

「輝けるですか・・・？」

真由さんは、大人の女性なんだ・・・。

私は、今まで『主任の真由さん』でしか見ていなかったのかもしれない。

こんなに身近に、大人の女性がいたんだって思った。

「そんな女性に勇気
っていうか、結婚して
も女性らしくいられる
っていうのが、
このコンテスト
だと思うの。」

真由さんはそう言うと、カトレアを１輪取った。

「カトレアの
花言葉知ってる？」

真由さんが聞いてきた。

「カトレアですか・・・」

「カトレアの花言葉は、
“あなたは美しい”
“優美な貴婦人”
なのよ。」

「そうなんですか。」

「ミセスの為の
花だと思わない？」

そういうと、真由さんはカトレアを１輪挿した。