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その日の放課後。




誰もいなくなった教室であたしは只一人 泣いていた。



部活の間、笑顔を作るので精いっぱいだった。



想いを打ち明けて気が軽くなったのか


アミは終始笑顔で。



テツの良いとことか、悪いとことか


嬉しそうにあたしに話してくるもんだから…



嫌な顔なんてできなかった。




あたしはまた重いものを背負った気分だった。




テツからも同じように、アミの話を聞かされるからだ。




彼女と同じ、嬉しそうな笑顔で。



何だかあたしだけが損をしている気分だったから

先週聞かれた彼からの



『彼氏いないって本当かな…?』



の問いに、


今はいないけど、気になる子がいるみたい


と、答えた。




嘘は言っていないけど


自分ながら 意地が悪い。